色々な慢性疾患の治療2

顔面神経麻痺

顔面神経麻痺とは、顔面神経によって支配されている顔面の筋肉の麻痺です。急性に発症し、原因が不明の特発性顔面神経麻痺(ベル麻痺)が多いです。原因としてはウイルス感染の説があります.症状としては、眼を閉じられない、うがいや飲水の時に水が漏れる、額にしわを寄せられない、などの症状が起こります。難治性の場合、一部顔面の麻痺が残ることがあります。顔面神経麻痺の治療は、副腎皮質ステロイド療法が一般的ですが、通常の治療で麻痺が改善しないこともあり、そのような場合、鍼灸治療はたいへん有効です。筆者は現代医学治療で改善しない数十例の顔面神経麻痺の治療経験があります。ほぼ全例著効以上の成績です。その中には、難治性といわれるラムゼーハント症候群の数例が含まれています。

72歳、男(糖尿病、高血圧症の既往あり)3月4日より頭痛があり、病院を受診。MRIの検査を受け正常。5日朝起きて、右の顔面神経麻痺の症状が出現(顔面がゆがむ、水が口から漏れる、右眼が閉眼できない)。耳鼻科を受診し末梢性顔面神経麻痺と診断。ステロイド、パラアシクロビルを含む標準的な治療を受けた。症状に改善なく、もうこれ以上治らない、と言われた。3月27日当院初診。右の顔面神経麻痺(治療前写真)があり、漢方薬(続命湯)と週3回の鍼治療を開始した。4回目の治療で右眼の閉眼が可能となる。5月1日15回の治療終了し、麻痺は外見からほとんどわからない状態となる。

治療前 治療後