色々な慢性疾患の治療

蕁麻疹(じんましん)

蕁麻疹は掻痒(かゆみ)を伴って突然に出現し、境界明瞭な円形から地図状の隆起した膨疹を特徴とする疾患です。通常は一過性であり数時間以内に消失します。しかし、慢性的に反復して出現する蕁麻疹もあり1か月以上続くものは治療困難な場合が多くあります。次のような様々な原因があります。原因が分からないものもあります。

蕁麻疹の原因

①食事性:魚介類、卵、牛乳、肉類、酒

②薬剤性:抗生物質、ワクチン、各種血清

③生活環境因子:ハウスダスト、ダニ、カンジダ

④物理的原因:機械的刺激、温熱、寒冷、光線刺激

⑤病巣感染性:扁桃炎、副鼻腔炎、う歯(虫歯)

⑥心因性:精神神経的な障害による

西洋医学的治療:原因の除去と抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬などが用いられます。

抗ヒスタミン薬(ヒスタミンのH1受容体の遮断薬です):ポララミン、アタラックス、アレグラなどがあります。副作用は眠気があります。

抗アレルギー薬(肥満細胞からの顆粒遊離を抑制する薬です):インタール、ザジデン、アゼプチンなどがあります。副作用はあまりありません。

漢方薬では体質に応じて処方を選択します。じんましんに対する漢方薬としては、次の様な漢方薬があります。

○体力がある場合(実証)

・大柴胡湯:便秘や季肋部に苦満感がある時に用いられます。

・茵蒿湯:口渇と尿の不利と便秘を目標として用いられます。

・葛根湯:肩凝りや腹部の筋肉の緊張が良好なものに用いられます。

○体力ふつうの場合(中間証)

・十味敗毒湯:季肋部に苦満感がある時に用いられます。

・茵五苓散:口渇、尿減少、浮腫に黄疸がある時に用いられます。

○体力がない場合(虚証)

・桂枝加黄耆湯:体質虚弱で汗をかきやすい時に用いられます。

・真武湯:冷え症で体質虚弱の時に用いられます。

・香蘇散:食餌性の蕁麻疹によく用いられます。